業務理解を深めるモデリング

業務理解を深めるモデリング

デジタル化を知りたい

デジタル化の用語で『モデリング』ってのがよくわからないんですけど、簡単に言うとどういうことですか?

デジタル化研究家

簡単に言うと、システムを作る前に、システムの設計図のようなものを作る作業のことだよ。家を建てる前に設計図を作るのと同じように、どんなシステムを作るのかを図を使って分かりやすく整理することだね。

デジタル化を知りたい

設計図みたいなものを作るってことですね。でも、なぜそんなものが必要なんですか?

デジタル化研究家

設計図がないと、作りたいものと違うものが出来上がってしまうことがあるよね? システムも同じで、モデリングをしっかりすることで、間違いのないシステムを作ることができるんだ。それに、関係者全員が同じ設計図を見ることで、認識のズレを防ぐこともできるんだよ。

モデリングとは。

コンピューター化にまつわる『模型作り』について説明します。模型作りとは、システム開発の際に、業務の手順や仕組みなどを単純化し、全体像を分かりやすく目に見えるようにする作業です。単純化したものを『模型』、業務の見える化を『業務模型作り』と呼びます。システム開発で模型作りが必要な理由は、要求に合わないシステムを作らないようにするためです。システムの要件をはっきりさせるには、模型作りで不要な情報を除き、重要な部分に注目して、情報を正確に伝える必要があります。模型作りを行う場合、対象指向に基づいた統一模型用語を使うのが一般的です。システム構築の前の段階と中盤にかけて模型を作成し、統一模型用語を使って模型作りを行います。統一模型用語は複雑な情報を分かりやすくするため、図を使って表現します。図によって内容が目に見えるようになり、あいまいさや不足を見つけることが可能です。図は、構成図、対象図などの『構造図』、相互作用図、状態機械図、利用事例図などの『振る舞い図』に分類されます。統一模型用語の基本で、最も重要な図は構成図です。なお、実際の模型作りは、模型作り支援ソフトを使うのが一般的です。模型作り支援ソフトを使うと、図の作成、資料の共有、チームでの設計開発の効率化、追跡可能性の実現など、模型作りの利点が高まります。

全体像を捉える

全体像を捉える

情報技術を活用した変革を進める上で、対象となる仕事の全体像を掴むことは極めて大切です。複雑に絡み合った仕事の進め方や仕組みをそのまま理解しようとすると、関係者間で認識の食い違いが生じたり、重要な点が抜け落ちてしまう恐れがあります。そうした問題を防ぐために、模型を作るように表現する手法を用いて、仕事の全体像を見える化することで、関係者全員が同じ認識を共有し、円滑に変革を進めることができます。

模型を作るように表現する手法とは、仕組みを作る際に、仕事の進め方や仕組みなどを具体性を省いて表現し、図や記号を用いて表す手法です。これにより、複雑な情報を整理し、簡潔に表すことが可能になります。具体性を省いて表現された仕事の表し方を「模型」と呼び、仕事を見える化する作業を「仕事の模型作り」と呼びます。仕事の模型作りによって作られた模型は、仕組み作りにおける設計や実現の土台となる重要な情報源となります。

仕事の模型作りでは、まず現状の仕事の進め方を詳細に調べ、関係者への聞き取りや資料の分析などを通して情報を集めます。次に、集めた情報を基に、仕事の目的や流れ、必要な情報などを整理し、図や記号を用いて表現します。表現する際には、誰が、何を、どのように行うのかを明確にすることが重要です。

仕事の模型は、関係者間で情報を共有するためのツールとしてだけでなく、変革後の仕事の進め方を検討するための材料としても活用できます。模型を基に、無駄な手順を省いたり、効率的な進め方を検討することで、より良い仕組み作りを実現できます。また、模型は、変革の効果を測る指標としても役立ちます。変革前後の模型を比較することで、どの程度改善されたかを客観的に評価できます。

全体像を捉える

誤りを防ぐ

誤りを防ぐ

情報技術を活用した変革が進む現代において、様々な仕組みが計算機で動く形に置き換えられています。このような仕組みを新たに作り上げる時、最初に決めた通りに完成しないことは、多大な時間と労力、そして費用の無駄遣いにつながります。このような事態を防ぐためには、どのような仕組みを作るのかを明確にすることが何よりも大切です。

仕組みを作るための計画を立てる段階で、模型を作るようにして計画を具体化することは、計画を明確にするための強力な手段となります。模型を作る作業では、計画の本質とは関係のない情報を整理し、本当に必要な情報だけを抜き出して考えます。この作業を通して、計画に曖昧な部分や矛盾する部分があれば、早い段階で見つけて修正することができます。計画が複雑で分かりにくい場合でも、模型を作ることで関係者全員が計画の内容を正しく理解し、認識のずれをなくすことができます。

例えば、家を建てる場合を考えてみましょう。家を建てる前に、設計図という模型を作ります。設計図には、家の大きさや部屋の配置、窓の位置などが細かく書かれています。設計図を作ることで、施主と建築業者の間で家のイメージを共有し、認識のずれを防ぐことができます。また、設計図を作成する過程で、部屋の配置に無理があることや、窓の位置が適切でないことなど、設計上の問題点に気づくことができます。

このように、模型を作ることは、計画の曖昧さや矛盾を早期に発見し、修正することを可能にします。そして、関係者間で計画の認識を合わせ、無駄な手戻りを防ぐことで、最終的に計画通りの仕組みを作り上げることができるのです。

誤りを防ぐ

共通言語で表現する

共通言語で表現する

仕組みを作る際には、共通の言葉で表現することが大切です。そうすることで、関係者全員が同じイメージを共有し、誤解を防ぐことができます。共通の言葉として、設計図を描くための言葉である「統一設計言語」がよく使われます。これは、物事を対象として捉え、それぞれの繋がりや役割を図で表す方法です。

この統一設計言語を使うと、複雑な仕組みも分かりやすく表現できます。例えば、それぞれの部品がどのように連携するのか、どのような順番で動作するのかを図解することができます。また、全体像を把握しやすくなるだけでなく、細かい部分まで明確に表現できるので、開発に関わる人たちの間で認識のずれを防ぐことができます。例えば、顧客と開発者、設計者とプログラマの間で、この設計図を基に議論することで、スムーズに開発を進めることができます。

統一設計言語は、ただ図を描くためだけの道具ではありません。長年の経験から得られた、より良い仕組みを作るための知恵が詰まっています。例えば、効率的な設計方法や、変更に強い仕組みの作り方など、様々なノウハウが体系化されています。これらの知恵を活用することで、無駄な作業を減らし、高品質な仕組みを効率的に作ることができます

統一設計言語は、様々な場面で使われています。例えば、新しい商品の開発や、既存の仕組みの改良、業務プロセスの見直しなど、幅広い分野で活用されています。共通の言葉で表現することで、関係者全員が同じ目標に向かって協力し、より良い結果を生み出すことができます。このように、統一設計言語は、複雑な仕組みを分かりやすく表現し、高品質な開発を実現するための強力な道具と言えるでしょう。

メリット 説明 具体例
共通認識の形成 関係者全員が同じイメージを共有し、誤解を防ぐ 顧客と開発者、設計者とプログラマの間で認識ずれを防ぐ
複雑な仕組みの可視化 それぞれの部品の連携や動作順序を図解し、全体像と詳細を明確に表現 部品の連携、動作順序の図解
開発効率の向上 効率的な設計方法や変更に強い仕組みの作り方などのノウハウを活用し、無駄な作業を減らす 高品質な仕組みを効率的に作る
幅広い分野での活用 新商品の開発、既存システムの改良、業務プロセスの見直しなど 様々な分野での共通言語として活用

図で分かりやすく伝える

図で分かりやすく伝える

を使って分かりやすく説明することを目指します。システムの設計や仕組みなどを説明する際に、文章だけでは複雑で分かりにくい場合があります。そこで、統一モデリング言語(UML)と呼ばれる手法を用いて、システムの構造や動きを絵で表現することで、より分かりやすく説明することができます。

UMLでは、様々な種類の絵を使うことができます。これらの絵は大きく分けて、構造を表す絵と、動きを表す絵の2種類があります。

構造を表す絵は、システムの部品同士がどのように関係しているのかを示すものです。例えば、家の設計図のように、システムを構成する要素とその繋がりを分かりやすく示すことができます。代表的なものとして、クラス図やオブジェクト図などがあります。クラス図は、システムの設計図のようなもので、どのような部品があるのか、それぞれの部品がどのような役割を持っているのかを示します。オブジェクト図は、実際にシステムが動いている時の部品の状態を示すもので、スナップ写真のようなものです。

動きを表す絵は、システムがどのように動作するのかを示すものです。例えば、機械の動作手順を示すフローチャートのように、システムの処理の流れを分かりやすく示すことができます。代表的なものとして、相互作用図、状態遷移図、ユースケース図などがあります。相互作用図は、システム内の部品同士がどのようにメッセージをやり取りしているのかを示します。状態遷移図は、システムの状態がどのように変化していくのかを示します。ユースケース図は、システムがどのように利用されるのか、どのような機能を提供するのかを示します。

これらの絵を組み合わせて使うことで、システムの全体像を様々な角度から捉え、より深く理解することができます。まるで、建物の設計図と、その建物内での人の動きを示す図面を両方見ることで、建物の全体像を把握できるようなものです。このように、UMLを用いることで、複雑なシステムでも視覚的に理解しやすくなり、関係者間での情報共有もよりスムーズになります。

図で分かりやすく伝える

関係性を整理する

関係性を整理する

繋がりを図解で示すことは、仕組み全体を理解する上で欠かせません。様々な図解の中でも、設計図の基礎となるのが「種類図」です。これは、仕組みを構成する部品である「種類」と、種類同士の繋がりを描き出すものです。種類とは、共通の性質や働きを持つものの集まりを抽象的に表したものです。例えば、「乗り物」という種類の中に「車」や「電車」といった具体的なものがあるように、種類は概念的な分類です。

種類図では、種類を四角形で表し、種類同士の繋がりを線で表します。例えば、「車」と「エンジン」は線で繋ぎ、「車」は「エンジン」を持つという関係性を示します。また、「車」と「運転手」の関係や、「車」と「タイヤ」の関係など、様々な繋がりを種類図で表現できます。種類図を使うことで、仕組み全体の構成がはっきりと見えてきます。複雑な繋がりも視覚的に整理されるため、設計の良し悪しを確かめる上でも役立ちます。

種類図は、他の図解を作成する際にも基礎となります。例えば、処理の流れを示す図解や、部品同士がやり取りする様子を示す図解など、様々な図解は種類図の情報に基づいて作成されます。そのため、種類図は仕組み作り全体にとって、大変重要な役割を担っていると言えるでしょう。種類図をきちんと描くことで、仕組み作り全体がスムーズに進み、より良い仕組みを作ることができるのです。種類図は設計の初期段階で作成されることが多く、関係者間で認識を共有するためにも活用されます。

関係性を整理する

道具を使って効率を高める

道具を使って効率を高める

設計図を作る作業では、道具を使うのが当たり前になっています。まるで家の設計図を描くのに定規やコンパスを使うように、最近は設計図を作るための専用の道具(ソフト)を使うのが普通です。この道具は、設計図を絵で描いたり、説明書きをみんなで見るようにしたり、仲間と一緒に設計や開発を進めるのを助けてくれます。

この道具を使うと、設計図を作る作業が早くなり、より良い設計図が作れます。例えば、設計図に使う絵を簡単に描ける機能や、説明書きを分かりやすく整理する機能などがあります。また、この道具には、設計図の変更履歴を管理する機能もあります。誰がいつどんな変更を加えたかを記録してくれるので、後で設計図を見直す時に役立ちます。さらに、設計図から実際に動くプログラムの元になる指示書を作る機能もあります。これにより、システム開発全体の作業が早くなります。

最近の設計図を作る道具の中には、インターネット上で使えるものもあります。これを使うと、仲間がどこにいても一緒に設計図を作る作業ができます。例えば、東京にいる人と大阪にいる人が、同じ設計図を同時に編集できます。まるで同じ部屋で作業しているかのように、すぐに意見交換や相談ができるので、意思疎通がスムーズになり、開発の作業がより早く進むことが期待できます。

このように、設計図を作るための道具は、システム開発を効率化するための重要な役割を果たしています。道具を使いこなし、その機能を最大限に活用することで、高品質なシステムをより早く開発することが可能になります。

メリット 機能/特徴 結果
設計図作成の効率化、品質向上 作図機能、説明書き整理機能、変更履歴管理機能、プログラム指示書作成機能 作業の迅速化、設計図の質向上
共同作業の効率化 インターネット上で利用可能、同時編集機能 意思疎通の円滑化、開発の迅速化
システム開発全体の効率化 設計図作成ツールを活用 高品質なシステムの迅速な開発