IT活用 ダークファイバー:眠れる光の活用
光ファイバー網は、現代社会の情報通信を支える重要な基盤です。光ファイバーケーブルの中には、髪の毛ほどの細いガラス繊維が複数束ねられており、それぞれが光信号を伝送する役割を担っています。これらの光ファイバー全てが使われているとは限りません。すでに設置されているにも関わらず、光信号が通っていない未使用の状態の光ファイバーを「暗い光ファイバー」と呼びます。逆に、光信号が通って使用中の光ファイバーは「明るい光ファイバー」と呼ばれます。なぜ「暗い光ファイバー」が存在するのでしょうか?それは、光ファイバーの敷設工事に多大な費用と時間がかかるためです。道路を掘削してケーブルを埋設する作業は容易ではなく、一度に多くの作業を行う方が効率的です。将来の通信需要の増加を見込んで、敷設時に予備として多めに光ファイバーを敷設するのが一般的です。この予備として用意された光ファイバーこそが、「暗い光ファイバー」となります。かつて、この「暗い光ファイバー」は活用されないまま放置されているケースがほとんどでした。まるで眠れる資源のようでした。しかし、近年、情報通信技術の急速な発展に伴い、通信データ量は爆発的に増加しています。この増大する通信需要に対応するため、「暗い光ファイバー」の活用に注目が集まっています。既存のインフラを有効活用することで、新たな敷設工事にかかる費用と時間を大幅に削減できるからです。また、光ファイバーは高速かつ大容量のデータ伝送が可能であるため、高画質動画の配信や、遠隔医療、自動運転といった高度なサービスの実現にも貢献します。「暗い光ファイバー」は、今後の情報通信社会を支える貴重な資源と言えるでしょう。
