SASE:安全な接続を実現する新しい枠組み

SASE:安全な接続を実現する新しい枠組み

デジタル化を知りたい

先生、「SASE」ってよく聞くんですけど、何のことかよくわからないんです。教えてもらえますか?

デジタル化研究家

SASEは、『安全な接続サービスの境界』という意味で、会社のネットワークやセキュリティ対策をクラウドでする新しいやり方だよ。今まで会社にある機器で行っていたことを、インターネット上のサービスとして使えるようにするイメージだね。

デジタル化を知りたい

なるほど。でも、なぜクラウドでする必要があるんですか?

デジタル化研究家

例えば、会社のパソコンだけでなく、家にあるパソコンやスマホからでも安全に会社のデータにアクセスできるようにするためだよ。クラウドを使うことで、どこにいても同じように安全に仕事ができるようになるんだ。

SASEとは。

安全な接続サービスの端(セキュア・アクセス・サービス・エッジ)という言葉について説明します。これは、パソコンやスマホなど、あらゆる場所にある機器から、インターネット上のサービスやデータ保管場所への接続を、安全かつスムーズに行うための理想的な仕組みのことです。従来は会社の建物内にあったネットワーク機器やセキュリティ対策の仕組みを、インターネット上に移すことで、会社からでも、自宅や外出先からでも、同じように安全に接続できるようにします。

SASEとは

SASEとは

近年、場所を問わず仕事ができる働き方が広まり、様々な機器で会社の情報に接続する機会が増えています。同時に、会社の情報を守るための対策も重要性を増しています。『安全な接続サービスの境界』を意味するSASE(サシー)は、こうした状況に対応するための、新しい考え方です。従来、会社の情報のやり取りや安全対策の中心は、会社の中に設置された機器にありました。しかし、会社の外で仕事をする人が増え、様々な種類の機器を使うようになったことで、従来の方法では全ての機器に安全な接続を提供することが難しくなっています。例えば、家のパソコン、持ち運びできるパソコン、携帯電話など、様々な機器から会社の情報に接続する場合、それぞれの機器に対して別々の安全対策を施す必要があり、管理が複雑になります。また、会社の外から接続する場合、安全性を確保するために一度会社の中にある機器を経由する必要があり、通信速度が遅くなる場合もありました。SASEは、こうした問題を解決するために、必要な機能を会社の外にある場所に置くことで、場所や機器の種類に関わらず、安全かつ速やかな接続を提供します。家のパソコンから接続する場合でも、携帯電話から接続する場合でも、同じ安全基準で保護されるため、管理の手間が大幅に削減されます。また、情報にアクセスする際に、会社の中にある機器を経由する必要がないため、通信速度の向上も期待できます。SASEは、これからの時代の働き方に合わせて、安全な情報利用を実現するための重要な技術と言えるでしょう。

従来の接続 SASE
会社内の機器に安全対策の中心がある 必要な機能を会社の外に置く
機器ごとに別々の対策が必要で管理が複雑 場所や機器の種類に関わらず同じ安全基準で保護
会社外からの接続は会社内の機器を経由、速度低下の場合も 会社内の機器を経由せず、高速通信

従来の仕組みとの違い

従来の仕組みとの違い

これまでのネットワークの安全を守るやり方は、すべての通信をまずデータセンターに集めて、そこで安全確認を行うというものでした。データセンターとは、多くのコンピュータやサーバーなどを置いて、情報を管理したり、通信を制御したりする場所です。会社で働く人にとっては、このやり方は便利でした。しかし、会社以外の場所から接続する場合、通信速度が遅くなったり、安全上の問題が起こる可能性がありました。例えば、家のパソコンから会社のサーバーにアクセスする場合、家のパソコンと会社のサーバーの間でデータのやり取りが発生しますが、従来の方法では、一度会社のデータセンターを経由する必要があり、これが通信速度の低下や安全上のリスクにつながっていました。

SASE(セキュア・アクセス・サービス・エッジ)はこのデータセンターを中心とした仕組みを変えます。SASEは、安全を守るための機能を雲のような場所に分散させて配置します。そのため、使う人の場所に関わらず、一番良い経路で安全にデータにアクセスできます。家のパソコンから会社のサーバーにアクセスする場合、SASEでは家のパソコンの近くに配置されたセキュリティ機能によって安全確認が行われます。そのため、データセンターを経由する必要がなく、通信速度の低下や安全上のリスクを回避できます。

SASEによって、家などで仕事をする場合でも、会社にいる場合と同じように、安全かつ速く会社のシステムにアクセスできるようになります。また、インターネットに接続できる環境であれば、どこからでも安全に会社のシステムに接続できるため、働く場所の自由度が向上します。SASEは、これからの時代の働き方に合わせた、新しいネットワークの安全を守る仕組みと言えます。

項目 従来のネットワークセキュリティ SASE
セキュリティ機能の配置 データセンターに集中 クラウド上に分散配置
データの流れ 全ての通信をデータセンター経由 利用者に近い場所でセキュリティ処理
会社外からのアクセス 速度低下、セキュリティリスクの可能性 高速、安全
メリット 会社内での利用は便利 場所を選ばない安全なアクセス、柔軟な働き方
例:自宅PCから会社サーバーへのアクセス 自宅PC→データセンター→会社サーバー 自宅PC→(近くのセキュリティ機能)→会社サーバー

SASEのメリット

SASEのメリット

近年の情報技術の進歩に伴い、多くの仕事が会社以外の場所でできるようになりました。それに伴い、会社の情報資産を守るための仕組みも変わってきています。安全確保とアクセス制御の統合(SASE)は、こうした変化に対応するための新しい考え方です。SASEは、会社の情報やシステムを守るための様々な機能を、インターネット上でまとめて提供する仕組みです。この仕組みにより、従来の複雑なやり方に比べて多くの利点があります。

まず、情報資産の安全性が高まります。これまでのやり方では、会社の建物の中にいる人だけが会社の情報にアクセスできました。しかし、今はどこからでもアクセスできるようになっています。SASEを使うと、インターネット上にいるすべての人に同じ安全基準を適用できます。そのため、どこからアクセスしても同じレベルで安全性を保つことができます。

次に、情報のやり取りの柔軟性と拡張性が向上します。インターネット上のサービスであるため、会社の規模や状況に合わせて、必要な時に必要なだけ利用できます。急に人が増えた場合でも、簡単に対応できます。

さらに、会社の運営費用を減らすこともできます。従来は、多くの機器を会社の中に置いて、専門の担当者が管理する必要がありました。SASEでは、そうした機器や担当者を減らすことができます。そのため、機器の購入費用や管理費用を削減できます。

最後に、場所を選ばない働き方を支援します。安全な接続をどこからでも提供できるため、社員は会社や自宅だけでなく、様々な場所で仕事ができます。これは、多様な働き方を推進し、社員の満足度を高めることに繋がります。

SASEのメリット 説明
情報資産の安全性向上 どこからアクセスしても同じ安全基準を適用できるため、安全性を均一に保つことができます。
情報のやり取りの柔軟性・拡張性向上 インターネット上のサービスのため、規模や状況に合わせて柔軟に利用できます。
会社運営費用の削減 機器や管理者を減らすことで、設備投資や人件費を削減できます。
場所を選ばない働き方を支援 安全な接続をどこからでも提供できるため、多様な働き方を推進できます。

SASEの構成要素

SASEの構成要素

安全なアクセスサービス(SASE)は、幾つかの保安対策と通信網の機能を一つにまとめたものです。利用者の場所や使っている機器、アクセス先の情報システムの種類に関わらず、安全な接続を提供することを目指しています。この仕組みを実現するために、SASEは様々な保安機能と通信網機能を組み合わせます。

代表的な保安機能の一つ目は、次世代の守りの壁です。これは、従来の守りの壁よりも高度な脅威検知や防御機能を持ち、不正アクセスや有害な情報を遮断します。二つ目は、信用しないアクセス制御です。これは、接続の際に常に利用者の身元や機器の状態を確認し、許可された人にのみ必要な情報へのアクセスを認めます。三つ目は、安全な入り口です。これは、インターネット閲覧の際に有害なサイトへのアクセスを遮断したり、安全でない通信内容をチェックすることで、情報漏えいやウイルス感染を防ぎます。四つ目は、情報システム利用状況監視です。これは、クラウド上の情報システムへのアクセス状況を監視し、不正利用や不審な行動を検知します。

これらの機能は、全てクラウド上で提供されます。そのため、利用者は特別な機器を導入する必要がなく、インターネットに接続できる環境であればどこからでも安全に情報システムにアクセスできます。また、SASEはアクセス状況に合わせて最適な保安対策を適用します。例えば、重要な情報にアクセスしようとする場合は、複数の方法で本人確認を行います。アクセスする情報が社外秘の場合は、アクセスを制限することもあります。このように、状況に応じて柔軟に保安対策を変えることで、利便性を損なうことなく、安全性を確保できます。

機能カテゴリ 機能 説明
セキュリティ機能 次世代ファイアウォール 高度な脅威検知や防御機能を持ち、不正アクセスや有害な情報を遮断
ゼロトラストネットワークアクセス (ZTNA) 利用者の身元や機器の状態を常に確認し、許可された人にのみ必要な情報へのアクセスを認める
セキュアWebゲートウェイ (SWG) 有害なサイトへのアクセス遮断や安全でない通信内容をチェックし、情報漏えいやウイルス感染を防止
CASB (Cloud Access Security Broker) クラウド上の情報システムへのアクセス状況を監視し、不正利用や不審な行動を検知
ネットワーク機能 クラウド提供 特別な機器を導入する必要がなく、インターネット接続環境があればどこからでもアクセス可能
アクセス制御 コンテキストに応じたセキュリティ アクセス状況に合わせて最適なセキュリティ対策を適用(多要素認証など)
アクセス制限 社外秘情報などへのアクセスを制限

今後の展望

今後の展望

近年の情報通信技術の革新は、企業活動の在り方を大きく変えています。中でも、クラウドサービスの利用拡大や場所を選ばない働き方の普及は、従来の社内ネットワーク中心の仕組みを見直す契機となっています。こうした流れの中で、安全な通信環境を柔軟に提供できるセキュア・アクセス・サービス・エッジ(SASE)への注目が高まっています。

SASEは、今後ますます重要性を増していくと予想されます。その背景には、第五世代移動通信システム(5G)やモノのインターネット(IoT)といった新たな技術の進展があります。これらの技術により、あらゆる機器がネットワークにつながるようになり、扱うデータ量も飛躍的に増加します。同時に、サイバー攻撃の脅威も増大するため、場所や機器の種類を問わず、高度な安全対策が必要不可欠となります。SASEは、こうした変化に対応するための重要な技術として位置づけられています。

SASEは、従来のネットワークやセキュリティ対策を一元的に管理・運用できるため、企業の負担軽減にも貢献します。複雑な設定や管理の手間を省き、安全な通信環境を効率的に構築・運用できるようになります。これにより、企業は本来の業務に集中できるようになり、生産性の向上や新たな事業展開への取り組みが加速すると期待されます。

さらに、SASEは、企業の変革(デジタルトランスフォーメーション)を推進する原動力となる可能性を秘めています。場所や機器の種類に縛られない柔軟なアクセス環境を提供することで、従業員の働き方改革を後押しします。また、安全なデータ流通を確保することで、新たなサービスの創出や業務プロセスの改善にもつながります。SASEは、企業の成長と発展を支える重要な基盤技術として、今後ますます活用が進んでいくと考えられています。

今後の展望

まとめ

まとめ

近年の技術革新は、企業の事業展開を大きく変えました。特に、在宅勤務や遠隔地からの業務、様々な機器による情報への接続など、働く場所や手段が多様化しています。このような変化に対応するため、安全で柔軟な情報通信基盤が求められており、その解決策として注目されているのが「安全なアクセスサービスの辺縁への提供(SASE)」です。

SASEは、従来の社内ネットワーク中心の考え方から脱却し、必要な安全対策とネットワーク機能をクラウド上で提供します。これにより、従業員のいる場所や使用する機器に関わらず、安全な接続を可能にします。例えば、従来は社内ネットワークに接続しなければ利用できなかった業務システムやデータに、自宅や外出先からでも安全にアクセスできるようになります。また、利用状況に応じて最適なネットワーク経路を選択することで、通信速度の向上も期待できます。

SASEの導入は、企業にとって多くの利点をもたらします。まず、情報漏えいや不正アクセスといった脅威から、会社全体の情報を守るための対策を強化できます。次に、ネットワークの柔軟性が向上することで、新しい事業展開や組織変更にも迅速に対応できるようになります。さらに、従来の複雑なネットワーク機器の管理や運用が簡素化されるため、関連費用を抑える効果も期待できます。また、場所を問わない働き方を推進することで、優秀な人材の確保や従業員の満足度向上にも繋がります。

SASEは、企業の変革を加速させる重要な役割を担います。新たな働き方や事業展開を支える情報通信基盤として、SASEの活用は今後ますます重要性を増していくと考えられます。SASEは、企業の成長と発展に大きく貢献する可能性を秘めた、将来性のある技術と言えるでしょう。

SASEのメリット 説明
セキュリティ強化 情報漏えいや不正アクセス対策の強化
柔軟性の向上 新しい事業展開や組織変更への迅速な対応
コスト削減 ネットワーク機器の管理運用簡素化による関連費用削減
働き方の多様化 場所を問わない働き方の実現、人材確保、従業員満足度向上